寒くなると気になるのが暖房の電気代です。同じ「暖かくする家電」でも、消費電力によって1時間あたりの電気代は20倍以上もちがいます。この記事では、よく使われる暖房器具の電気代を同じ条件で計算して比べ、冬の電気代を抑えるコツをまとめます。
暖房の電気代の計算方法
電気代 = 消費電力(kW)× 使った時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)
家電の電気代は、本体のラベルに書かれた消費電力(W)から計算できます。Wを1,000で割ってkWに直し、使った時間と単価を掛けるだけです。単価は、家電の表示に使われる目安単価31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会)で計算するのが一般的です。たとえば消費電力1,200Wのヒーターを1時間使うと、1.2kW × 1時間 × 31円 = 37.2円になります。
暖房器具ごとの電気代の目安
代表的な暖房器具の電気代を、1日5時間・30日使った場合で比べてみます(電気毛布は1日8時間)。消費電力は一般的な製品の例で、実際の数字は製品や設定によって変わります。
| 暖房器具(消費電力の例) | 1時間あたり | 1か月あたり |
|---|---|---|
| セラミックヒーター(1,200W) | 37.2円 | 5,580円 |
| 電気ストーブ(800W) | 24.8円 | 3,720円 |
| ホットカーペット 2畳・中(300W) | 9.3円 | 1,395円 |
| こたつ・中(200W) | 6.2円 | 930円 |
| 電気毛布(50W) | 1.6円 | 372円 |
部屋全体を短時間で暖めるヒーターやストーブは消費電力が大きく、体の近くだけを暖めるこたつや電気毛布は、電気代がずっと少なくすみます。ご自宅の家電のワット数と使う時間で計算したいときは、電気代計算に入力すると1時間・1日・1か月・1年の電気代がすぐにわかります。
エアコンの暖房が省エネといわれる理由
電気ストーブやセラミックヒーターは、電気をそのまま熱に変えるので、使った電気と同じ分の熱しか出せません。一方、エアコンは「ヒートポンプ」というしくみで、外の空気から熱を集めて部屋に運びます。そのため、使った電気の数倍の熱を部屋に送ることができ、部屋全体を暖めるならエアコンのほうが効率がよいとされています。
エアコンの電気代は、運転の強さが部屋の温度によって変わるため、ラベルの消費電力だけでは計算できません。カタログの「期間消費電力量(kWh/年)」に単価を掛けると、1年間の目安になります。期間消費電力量が800kWhなら、800 × 31円で年間24,800円です。
冬の電気代を抑える節約のコツ
- 部屋全体はエアコン、足元はこたつや電気毛布で。ストーブやヒーターは、脱衣所などで短時間だけ使うのに向いています。
- 設定温度を上げすぎない。環境省は冬の室温の目安を20℃としています。厚着やひざ掛けと組み合わせると、低めの設定でも快適に過ごせます。
- 窓からの冷気を防ぐ。暖房の熱の多くは窓から逃げます。厚手のカーテンを床まで下ろしたり、断熱シートを貼ったりすると、暖房の効きがよくなります。
- エアコンのフィルターを掃除する。ほこりで目詰まりすると、余分な電気を使います。2週間に1回ほどの掃除が目安です。
- サーキュレーターで空気を回す。暖かい空気は天井にたまるので、風を上に向けて回すと足元まで暖まりやすくなります。
実際の電気料金は単価より高くなることも
電気料金の請求額には、使った量に応じた料金のほか、基本料金や燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金などが含まれます。また、使う量が多いほど単価が上がる料金プランもあるため、冬は思ったより請求額が増えることがあります。検針票の「請求金額 ÷ 使用量(kWh)」で、ご家庭の実際の単価を出しておくと、より実感に近い計算ができます。先月と比べて何%増えたかはパーセント計算で確かめられます。
まとめ
- 暖房の電気代は「消費電力(kW)× 時間 × 31円」で計算できる。
- 1,200Wのヒーターは1時間37.2円、50Wの電気毛布は1.6円と、20倍以上の差がある。
- 部屋全体はエアコン、体の近くはこたつや電気毛布と、使い分けるのが節約の近道。
- 設定温度、窓の断熱、フィルター掃除も効果がある。
よくある質問
電気ストーブとエアコンはどちらが電気代が安いですか?
部屋全体を長い時間暖めるなら、一般的にエアコンのほうが安くなります。短時間だけ足元を暖めるなら、電気ストーブでも大きな差は出にくいです。
こたつの電気代は1時間いくらですか?
消費電力200Wで使った場合、1時間あたり約6.2円です。温度設定を「強」にすると、それより高くなります。
電気毛布をつけっぱなしにすると電気代はいくらですか?
50Wで1日8時間、30日使うと約372円です。一晩中つけても、ほかの暖房器具よりかなり安くすみます。